行政書士の独学試験勉強。民法の事務管理、不当利得についてやります。
事務管理
事務管理が成立すれば、管理者が修理依頼などを行った費用を本人に費用償還請求できる。
【事務管理と委任契約】
| 事務管理・管理者 | 委任契約・受任者 | |
| 報酬請求権 | ✖ | ✖(特約で○) |
| 費用前払い請求権 | ✖ | ○ |
| 費用償還請求権 | ○(有益な費用) | ○ |
| 代弁済請求権 | ○(有益な費用) | ○ |
| 損害賠償請求権 | ✖ | ○ |
| 善管注意義務 | 緊急事務管理の場合✖ | ○ |
| 報告義務 | ○ | ○ |
| 受領物引渡し義務 | ○ | ○ |
| 金銭消費の責任 | ○ | ○ |
不当利得
不当利得が成立すれば、損失を受けた側が利益を得た側に返還請求できる。
要件:①他人の財産・労務により利益を受けたこと(受益) ②他人に損失を与えたこと(損失) ③受益と損失の間に因果関係があること ④法律上の原因がないこと
効果:善意の受益者の返還義務=利益の存する限度においてこれを返還する義務を負う(703条)。 悪意の受益者の返還義務=その受けた利益に利息を付して返還しなければならず、なお損害があるときはその賠償の責任も負う(704条)。
転用物訴権:賃貸借契約を全体としてみて、賃貸人が対価関係なしに利益を受けた場合には、賃貸人が法律上の原因なく利益を得たといえ、不当利得返還請求できる(最判平7.9.19)。
例、AB間においてA所有建物をBに賃貸する内容の賃貸借契約において、修繕義務を賃借人Bに負担させる代わりに、賃貸人Aは本来貰うべき権利金を受け取らないという特約を結んでいた場合であれば、賃貸借契約を全体としてみて賃貸人Aが対価関係なしに利益を受けたとはいえないため、賃借人Bから修理を請け負ったCが賃貸人Aに対して不当利得返還請求することはできない。
【不当利得の特則】
非債弁済:債務の弁済として給付をした者が、その時において債務の存在しないことを知っていたとき、その給付したものの返還請求はできない(705条) ※強制執行を避けるためやむを得ず弁済をした場合、705条の適用はなく、不当利得返還請求をすることができる。
期限前弁済:債務者が、弁済期にない債務の弁済として給付をしたとき、その給付したものの返還請求はできない(706条)。
他人の債務の弁済:債務者でない者が錯誤によって債務の弁済をし、債権者が善意で証書を滅失・損傷し、担保を放棄し、時効によってその債権を失った場合、弁済者が、その給付したものの返還請求はできない(707条)。
不法原因給付:不法な原因のために給付をした者が、その給付したものの返還請求はできない(708条本文)。 ※未登記不動産の場合の引渡しは「給付」にあたる。 ※既登記不動産の場合の引渡しのみでは「給付」にあたらない。 ※既登記不動産の場合の所有権移転登記は「給付」にあたる。
