行政書士試験勉強の2日目です。
通勤や、仕事の合間には無料アプリで行政法の過去問をやっています。
インプット予定は残り憲法と民法ですが、まだまだ先は長い・・・
人権の制約原理
公共の福祉:人権は個人に保障されるものである一方、その個人も社会との関係を無視して生存することはできないので、人権も他人の人権との関係で制約されることがある(例えば、表現の自由が保障されていたとしても、他人に迷惑をかけ、その人権を侵害するような表現行為は許されない)。日本国憲法は、各人権に個別的な制限を規定しないで、「公共の福祉」による制約があることを一般的に定め(12条、13条)、人権にも制約があることを明らかにしており、この「公共の福祉」とは、一元的内在制約説によれば、人権相互の矛盾、衝突を調整するための実質的公平の原理であり、すべての人権に内在する制約の原理であるとされている。
パターナリスティックな制約:例えば、未成年者の場合、成年者と異なり、心身ともに発達段階にありまだ未成熟であるため、成年者と同一に扱うと未成年者に不利益となる場合も考えられる。そこで、未成年者の健全な成長という未成年者自身の保護を目的として、国家が、後見的立場から、その自由の制約を行うことも許される。このような後見的保護主義に基づく制約を「パターナリスティックな制約」という。
私人間効力
間接適用説:私法の一般条項に憲法の趣旨を取り込んで解釈適用することで、憲法の規定を私人間にも及ぼす考えかた。 憲法14条「差別されない」→民法90条(「公序」違反=無効) 企業が個人に対して、規則などで差別的な取扱いをした場合に、民法90条の公序違反を適用して取り扱うなど、憲法を直接適用せず、憲法の趣旨を民法によって反映し、解決している。
三菱樹脂事件(最大判昭48.12.12)
事案の概要:三菱樹脂株式会社が、試用期間を終えたXに対し、学生運動歴等についての虚偽申告を理由に、その本採用を拒否した。そこで、これを不服としたXが雇用契約上の地位の確認等を求めた事件。
争点:①私人間にも憲法19条や憲法14条の規定は直接適用されるのか。 ②思想、信条を理由として企業が雇用を拒否を拒否することは許されるのか。
結論:①直接適用されない。 ②思想、信条を理由として企業が雇用を拒否することは許される。
判旨のポイント:憲法19条や憲法14条の規定は、もっぱら国または公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではない。ただし、私的自治に対する一般的制限規定である民法1条、90条や不法行為に関する諸規定等の適切な運用によって、適切な調整を図る方法も存する。企業者も雇用契約の締結において契約締結の自由を有し、いかなる者をいかなる条件で雇い入れるかについては原則として自由にこれを決定することができ、特定の思想、信条を理由としてその者の雇い入れを拒んでも、それを当然に違法とすることはできない。
百里基地訴訟(最判平1.6.20)
事案の概要:自衛隊の百里基地の建設に際し、国と私人の間でなされた用地の売買契約の効力が争われた事件。
争点:①国が行う私法上の行為は憲法98条1項にいう「国務に関するその他の行為」にあたるのか。 ②私法上の行為に憲法9条は直接適用されるのか。
結論:①「国務に関するその他の行為」にあたらない。 ②直接適用されない。
判旨のポイント:国の行為であっても、私人と対等の立場で行う国の行為は、法規範の定立を伴わないから憲法98条1項にいう「国務に関するその他の行為」に該当しない。国が私人と対等の立場にたって、私人との間で個々的に締結する私法上の契約は、当該契約がその成立の経緯および内容において実質的にみて公権力の発動たる行為となんら変わりがないといえるような特段の事情のない限り、憲法9条の直接適用を受けず、私人間の利害関係の公平な調整を目的とする私法の適用を受けるにすぎない。
参考憲法条文
憲法12条:この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
憲法13条:すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
憲法14条:すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
憲法19条:思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
憲法9条:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
憲法98条1項:この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
参考民法条文
民法1条:私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
民法90条:公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。
