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権利能力
【胎児の権利能力】
自然人の権利能力の始期:私権の享有は出生に始まる(3条1項)。
胎児の例外:次の場合、胎児はすでに生まれたものとみなされる。 ①不法行為に基づく損害賠償請求権(721条) ②相続を受ける権利(886条1項) ③遺贈を受ける権利(965条)
停止条件説:すでに生まれたものとみなされるといっても、胎児である間に権利能力を取得するわけではなく、生きて生まれた場合に必要な時点にさかのぼって権利能力を取得する。そのため、胎児である間は、胎児の権利について代理人は存在せず、母親が胎児を代理して胎児のために損害賠償請求権に関する和解をしても、この和解は生まれた子を拘束しない(大判昭7.10.6)。
【失踪宣告】
普通失踪:不在者の生死が7年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪宣告をすることができる(30条1項)。失踪宣告を受けた者は、7年の期間が満了した時に死亡したものとみなされる。(31条)。
特別失踪:戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止んだ後、船舶が沈没した後またはその他の危難が去ったあと1年間明らかでないときは、家庭裁判所は利害関係人の請求により、失踪宣告をすることができる(30条2項)。失踪宣告を受けた者は、危難が去った時に死亡したものとみなされる(31条)。
失踪宣告の取消し:失踪者が生存することまたは死亡とみなされた時と異なる時に死亡したことの証明があったときは、家庭裁判所は、本人または利害関係人の請求により、失踪の宣告を取り消さなければならない(32条1項前段)。失踪宣告の取消しは、失踪宣告後その取消し前に善意でした行為の効力に影響を及ぼさない(32条1項後段)。失踪宣告によって財産を得た者は、失踪宣告の取消しによって権利を失うが、その財産の返還は、現に利益を受けている限度においてのみでよい(32条2項)。
・Aが失踪宣告を受け、妻Bが相続したAの財産をCに売却した後、Aの宣告が取り消された場合→財産はBC双方善意の場合、Cのものとなる。
・Aが失踪宣告を受け、妻Bが相続したAの財産の半分を浪費した後、Aの宣告が取り消された場合→返還の範囲は現に利益を得ている限度においてでよい。
意思能力
意思能力:法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときの法律関係の効力は無効である(3条の2)。 返還の範囲は現に利益を受けている限度でよい(121条の2第3項)。
