民法 契約各論(請負)8日目

行政書士の独学試験勉強。民法の契約各論の請負についてやります。

請負契約

当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる契約(632条)。

仕事の目的物の引渡しを要する場合、報酬の支払い時期は、仕事の目的物の引渡しと同時(633条本文)。→請負人の仕事の完成自体は先履行とされる。

【判例】

・特約で下請負が禁止されている場合でも、下請負契約自体は有効であり、請負人が特約違反の責任を負うにすぎない(大判明45.3.16)。

・報酬支払と同時履行の関係にあるのは目的物の引渡しであり、仕事の完成自体は報酬支払いと同時履行の関係になく、仕事完成義務は先履行義務である(大判大13.6.6)。

・注文者が材料の全部または主要部分を供給したときは、その所有権は完成当初から原始的に注文者に帰属する(大判昭7.5.9)。

・請負人が材料の全部または主要部分を提供したときは、その所有権は完成当初はいったん請負人に帰属し、引き渡しによって注文者に移転する(大判明37.6.22)。

・請負人が材料の主要部分を提供したときでも、注文者が工事完成前に請負代金の全額の支払いを完了している場合、その所有権は完成当初から注文者に帰属する(大判昭18.7.20)。

・建物建築工事の注文者と元請負人との間で請負契約が中途解除されたときの出来形部分の所有権は、注文者に帰属する旨の特約がある場合、元請負人から当該工事を請け負った下請負人が自ら材料を提供して出来形部分を築造したとしても、契約が中途解約されたときの出来形部分の所有権は注文者に帰属する(最判平5.10.19)。

請負契約の解除

注文者の解除権:注文者は、請負人が仕事を完成しない間は、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる(641条)。

請負人の契約内容不適合責任(担保責任)の制限

請負人が種類または品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡した場合、注文者が、注文者の供した材料の性質または注文者の与えた指図によって生じた不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求、契約の解除をすることはできない(636条本文)。 ※請負人がその材料または指図が不適当であることを知りながら告げなかった場合であれば、注文者は、注文者の供した材料の性質または注文者の与えた指図によって生じた不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求、契約の解除をすることができる(636条ただし書)。

期間制限:注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求、契約の解除をすることはできない(637条1項)。 ※請負人が目的物を注文者に引き渡した時(その引き渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が不適合を知りまたは重大な過失によって知らなかった場合であれば、注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときでも、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求、契約の解除をすることができる(637条2項)。

売買契約と請負契約における契約内容不適合責任(担保責任)の相違

引き渡された目的物に欠陥があり、その品質が契約内容に適合していない場合

売買契約請負契約
改正民法改正民法
修補請求できるできる
損害賠償請求できるできる
契約解除できるできる
代金減額請求できるできる

※建物等についての解除は不可(改正民法では建物等における注文者の解除権を制限する規定は削除)

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