民法 相殺(5日目)

行政書士試験独学勉強。民法の相殺についてやります。

相殺(そうさい)

本来、BはAに100万円を支払い、AはBに120万円を支払うことになる場合、Aの意思表示だけで100万円の対当額について相殺によって決済したこととする。この場合のように相殺には、決済の簡易化や当事者の公平を図るといった趣旨がある。

相殺制限:当事者が相殺を禁止または制限する旨の意思表示をした場合、第三者がこれを知りまたは重大な過失によって知らなかったときに、その意思表示を第三者に対抗することができる(505条2項)。

相殺の方法:相殺は意思表示によって行うが、その意思表示に条件または期限を付することはできない(506条1項)。

【相殺の可否】

双方の債務の履行地が異なるときの相殺の可否:できる(507条)

時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合に、その債権者が相殺をすることの可否:できる(508条)

悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務の債務者が、相殺をもって債権者に対抗することの可否:できない(509条1号)

人の生命または身体の侵害による損害賠償の債務の債務者が、相殺をもって債権者に対抗することの可否:できない(509条2号)

債権が差押を禁じたものである場合、その債務者が、相殺をもって債権者に対抗することの可否:できない(510条)

差押えを受けた債権の第三債務者が、差押後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することの可否:できない(511条1項)

差押えを受けた債権の第三債務者が、差押前に取得した債権による相殺をもって対抗することの可否:できる(511条1項)

差押えを受けた債権の第三債務が差押後に取得した債権が差押前の原因に基づいて生じたものであるときは、その第三債務者が、その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することの可否:できる(511条2項)

弁済期と相殺:弁済期が到来した債務を弁済期の到来していない債権で相殺することはできる。

時効消滅と相殺(508条):消滅時効にかかった債権を譲り受けた者はその債権をもって相殺することはできない。

不法行為と相殺(509条):悪意による不法行為に基づく損害賠償請求権の被害者が、加害者に対する債務を相殺することはできるが、加害者から相殺することはできない。

差押禁止と相殺(510条):差押禁止債権の債権者が貸金債務の相殺をすることはできるが、貸金債権の債権者が差押禁止債務を相殺することはできない。

差押えと相殺(511条):差押えされた後に取得した債権では、差押債務を相殺することはできず、差押前に取得した債権であれば差押前に相殺適状であった債務に対して相殺することができる。 ※債権が差押前の原因に基づいて生じたものであるときは、差押後に相殺をもって対抗することができる。

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