行政法5日目(行政行為の瑕疵)

行政行為っていっぱいあるのね~

行政行為(瑕疵)

行政庁が国民に何らかの処分をした場合、違法であっても取り消されるまでは一応有効。それに対して国民側は取り除きたいので、審査請求や取消訴訟を提起する。ただし、一定期間内に争訟しないといけない。

(取消しと無効)

取消し:瑕疵ある行政行為(違法、不当な行政行為)※取消訴訟で争う場合は違法な行政行為のみが対象 公定力あり 不可争力あり 取消訴訟を提起して争う。(取消訴訟の排他的管轄)

無効重大かつ明白な瑕疵がある行政行為 ※瑕疵が明白であるかどうかは、当該行為の外形上客観的に誤認が一見看取し得るかどうかによって判断 公定力なし 不可争力なし 現在の法律関係に関する訴えによって目的を達することができる場合はその訴えで、それができない場合は無効確認訴訟を提起して争う。

公定力=たとえ行政行為が違法であっても、権限のある機関が取り消さない限りその効力を否定されないこと。

不可争力=一定期間(出訴期間、不服申立期間)を経過すると、私人からはその効力を争うことができなくなること。

(取消しと撤回)

職権取消し:行政行為の成立当初から存在する瑕疵を理由に、その効力を失わせる。 遡及効(過去にさかのぼって適用)主体;処分庁および上級行政庁 法律の根拠は不要

撤回:瑕疵なく成立した行政行為を、後発的事情を理由にその効力を失わせる。 将来効(特定の時点から将来に向かって適用) 主体;処分庁 法律の根拠不要

職権取消しと撤回は、どちらも侵害的行政行為に対しては自由に行えるが、受益的行政行為に関しては一定の制限がある。

侵害的行政行為(国民や私人の権利・自由に制限や不利益を与える行政行為のこと)

受益的行政行為(国民に利益を与える行政行為であり、原則として簡単には取り消せない

瑕疵の治癒:行政行為時に存在した瑕疵が、その後の事情により、実質的に適法要件を具備した結果、当該行為を適法扱いすること。

瑕疵の治癒を認めた判例

農地買収計画につき不服申し立ての提起があるにもかかわらず、これに対する争訟裁断を経ないでその後の手続きを進行させたという違法は、買収処分の無効原因となるものではなく、事後において争訟裁断行為があったときは、これにより買収処分の瑕疵は治癒される(最判昭36.7.14)。

争訟裁断行為とは、行政庁が不服申し立てに対して行う裁決であり、その結果は不可変更力を持つため、原則としてその後の変更ができない行為

瑕疵の治癒を認めなかった判例

法人税の申告について青色申告の承認を受けた法人が、確定申告をし、税務署長から理由付記の不備がある増額更正を受け、後日これに対する審査請求による裁決で増額更正の具体的根拠が示された場合には、当該増額更正処分の瑕疵の治癒がなされたことにならない(最判昭47・12・5)。

瑕疵の治癒とは「瑕疵がある行政行為ではあっても、軽微なものであれば、後で取り消すよりも、是正されたのであればその効力を維持したほうが良いんじゃない?」という考えであり、審査請求による裁決で後付けにより根拠が示されても、理由不備という瑕疵については治癒したことにはならない。

違法行為の転換:本来は違法な行政行為であるが、これを別の行政行為としてみた場合には適法要件を充足しており、瑕疵のない行政行為として有効なものとして取り扱うこと。

自作農創設特別措置法に基づく買収計画の策定において、条文上、小作農による買収計画策定請求が要件となっていたにもかかわらず、この要件を充足せず計画を策定した場合に、小作農による請求を要件としない別の条文を根拠とする買収計画として適法であるとした(最大判昭29.7.19)。※自作農創設特別措置法施行令43条により定めた農地買収計画は違法となるが、同法施行令45条を適用すると当該農地買収計画が適法であるとした

違法性の承継:数個の行政行為が連続して行われており、先行行為に瑕疵があり、その瑕疵が後行行為にも承継される場合、後行行為に対する取消しの訴えにおいて、先行行為の違法性を主張することができる(最判昭25.9.15)。

・安全認定と建築確認のように、先行行為と後行行為が一連の手続きを構成する場合には、違法性の承継が認められる

・先行行為である農地買収計画と後行行為である農地買収処分については、農地買収計画が農地買収処分の準備行為として行われ、両者が共通した目的を有し、結合して一つの効果が生ずる場合には、違法性の承継が認められる(最判昭25・9・15)。

違法性が認められれば行政庁が取り消すこともある。

・租税賦課処分と滞納処分のように、先行行為と後行行為が別個の目的である場合には、違法性の承継は認められない

事実上の公務員の理論:村長の解職請求に対し住民の過半数の同意があったとして、村長の解職が告示された場合に、たとえ解職請求における賛否投票の効力の無効が宣言されても、賛否投票の有効なことを前提としてそれまでの間になされた後任村長の行政処分は無効となるものではない(最大判昭35.12.7)。

合併前に行われた村長の解職投票の効力は、村が吸収合併でなくなった後は、訴えの利益はない。村が廃止されたので、もし上告人(元村長)が裁判に勝って、村長の解職投票の無効が宣言されても、既に回復する地位(村長の地位)は存在しないから。もし村長の解職投票の無効が宣言されても、投票が有効なことを前提として、それまでの間に行われた後任村長の行政処分は無効とはならない。

判例にやたら農地買収の話が出てくるなぁ・・・

昨日から引き続き行政行為についてやったけど、とても難しいし暗記が必要な部分も多いなぁ・・・

今日はこれくらいで・・・

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