行政書士試験の憲法の違憲審査やります。
違憲審査
【81条】最高裁判所は、一切の法律、命令、規則または処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
付随的違憲審査制(判例):①裁判権 ②違憲審査権 この、②は①とセットでなければ使えない。 通常の裁判所が、具体的な訴訟事件を裁判する際に、その前提として、事件の解決に必要な限度で適用法令の違憲審査を行う方式。
抽象的違憲審査制:①裁判権 ②違憲審査権 この方式では②だけを独立して使える。特別に設けられた憲法裁判所が、具体的な訴訟と関係なく、抽象的に違憲審査を行う方式。
違憲審査権
違憲審査の性格:裁判所が現行の制度上与えられているのは、司法権を行う権限であり、そして、司法権が発動するためには具体的な争訟事件が提起されることを必要とする。裁判所は具体的な争訟事件が提起されないのに将来を予想して憲法およびその他の法律命令等の解釈に対し存在する疑義論争に関し抽象的な判断をくだすごとき権限を行いうるものではない(付随的違憲審査制、最大判昭27.10.8)。
下級裁判所の違憲審査権:憲法は違憲審査権については最高裁判所が終審裁判所でなければならないとしているのみであって、違憲審査を行う主体が最高裁判所に限定されるわけではなく、下級裁判所も違憲審査権を有する(最大判昭25.2.1)。
条約と違憲審査権:条約に対する司法審査の余地は認められるため、条約に対する違憲審査も可能といえる(最大判昭34.12.16)。
違憲判例
法令違憲
①尊属殺重罰規定事件(最大判昭48.4.4)
②薬局距離制限事件(最大判昭50.4.30)
③衆議院議員定数不均衡事件(最大判昭51.4.14)
④衆議院議員定数不均衡事件(最大判昭60.7.17)
⑤森林法共有林事件(最大判昭62.4.22)
⑥郵便法違憲事件(最大判平14.9.11)
⑦在外国民の選挙権確認事件(最大判平17.9.14)
⑧生後認知児童国籍確認事件(最大判平20.6.4)
⑨非嫡出子相続分規定違憲事件(最大決平25.9.4)
⑩女子再婚禁止規定違憲事件(最大判平27.12.16)
⑪在外国民の国民審査権確認事件(最大判令4.5.25)
⑫性別変更違憲事件(最大決令5.10.25)
⑬旧優生保護法訴訟(最大判令6.7.3)
その他の違憲判決
①第三者所有物没収事件(最大判昭37.11.28)
②愛媛玉串料訴訟(最大判平9.4.2)
③砂川空知太神社訴訟(最大判平22.1.20)
④孔子廟訴訟(最大判令3.2.24)
在外選挙権制限規定事件(最大判平17.9.14)
事案の概要:平成8年の衆議院議員選挙に投票できなかった在外国民らが、国に対して、在外国民の選挙権を認めていない公職選挙法の規定は、憲法に違反するものであり、国家賠償請求等をした事件。
争点:平成10年改正前の公職選挙法が在外国民に選挙権を全く認めていなかったこと、また、平成10年改正公職選挙法が在外国民に比例代表選出議員の選挙権のみを認めたことは、憲法に違反するのか。
結論:違反する。
判旨のポイント:国民の選挙権またはその行使を制限することは原則として許されず、国民の選挙権またはその行使を制限するためには、そのような制限をすることがやむを得ないと認められる事由がなければならない。そして、そのような制限をすることなしには選挙の公正を確保しつつ選挙権の行使を認めることが事実上不能ないし著しく困難であると認められる場合でない限り、やむを得ない事由があるとはいえず、このような事由なしに国民の選挙権の行使を制限することは、憲法に違反することになる。また、このことは、国が国民の選挙権の行使を可能にするための所要の措置を執らないという不作為によって国民が選挙権を行使することができない場合についても同様である。
