民法 占有権(2日目)

行政書士試験の独学勉強。民法の占有権についてやります。

【所有権に基づくアプローチ】

・妨害排除請求

・妨害予防請求

・返還請求

【占有権に基づくアプローチ】

・占有保持の訴え(妨害の停止)

・占有保全の訴え(妨害の予防)

・占有回収の訴え(物の返還)

占有権

占有権の取得:占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する(180条)。占有権は代理人によっても取得することができる(181条)。

【占有の性質の変更】

自主占有:所有の意思のある占有のこと。

他主占有:所有の意思のない占有のこと。

他主占有から自主占有への転換(185条):①占有者が、自己に占有をさせた者に対して所有の意思があることを表示した場合。 ②新たな権原により更に所有の意思をもって占有を始めた場合。

【果実の取得】

善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する(189条1項)。善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは、その訴えの提起の時から悪意の占有者とみなす(189条2項)。悪意の占有者は、果実を返還し、かつ、すでに消費し、過失によって損傷し、または収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う(190条1項)。

【費用償還請求】

必要費:償還請求できる(196条1項本文)。 ※占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は占有者の負担に帰する(196条1項ただし書)。

有益費価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額または増加額の償還請求ができる(196条2項本文)。 ※悪意の占有者に対しては、裁判所は回復者の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる(196条2項ただし書)。

占有訴権

【占有訴権の種類】

①占有保持の訴え

・占有者がその占有を妨害されたときに、妨害の停止および損害の賠償を請求できる(198条)。

・期間制限(201条1項) 原則、妨害の存する間または妨害が消滅した後1年以内。ただし、工事による占有物の妨害は、工事着手の時から1年以内または工事完成までは可。

②占有保全の訴え

・占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときに、妨害の予防または損害賠償の担保を請求できる(199条)。

・期間制限(201条2項) 原則、妨害の危険が存する間。ただし、工事による占有物の妨害のおそれがあるときは、工事着手の時から1年以内または工事完成までは可。

③占有回収の訴え

・占有者がその占有を奪われたときに、物の返還および損害の賠償を請求できる(200条1項)。

・期間制限(201条3項) 占有が奪われた時から1年以内。

・特定承継人との関係(200条2項) 特定承継人が善意の場合には提起できない。 善意の特定承継人から承継した者が悪意の場合でも提起できない。 ※「特定承継」とは、承継する対象を限定して引き継ぐこと。権利や義務も引き継いだ対象にのみ発生するため、承継による不利益を回避しやすい。

・本権の訴えとの関係(202条1項) 所有権に基づく返還請求が可能な場合に占有回収の訴えの提起はできる。

占有回収の訴えと所有権に基づく返還請求

Aの所有・占有する物がBに奪われた場合、AからBに対して占有回収の訴えも、所有権に基づく返還請求のどちらもできる。

Aの所有・占有する物がBに奪われ、Bから善意のCに占有が移った場合(売買などで)は、占有回収の訴えはできず、所有権に基づく返還請求のみ提起することができる。

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