行訴法もうちょっと・・・

行政事件訴訟法(抗告訴訟以外の訴訟)
A県の収用委員会がXの土地に収容の裁決をしたけど重大かつ明白な瑕疵があった。この瑕疵は補償金の額についてだったので、Xはこの補償金の額を不服として訴訟しようと思っている。この場合、Xは、収用委員会に対して訴訟を提起するのではなく、起業者Bに対して行わなければならないので、Bを被告として訴訟を提起(形式的当事者訴訟)することとなる。 ※収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、これを提起した者が土地所有者であるときは起業者を被告としなければならない(土地収用法133条3項)。
当事者訴訟
定義:当事者間の法律関係を確認し、または形成する処分、または裁決に関する訴訟で、法令の規定により、その法律関係の当事者の一方を被告とするもの、及び公法上の法律関係に関する確認の訴え、その他の公法上の法律関係に関する訴訟のこと。・・・なんのこっちゃw
種類:形式的当事者訴訟は、当事者間の法律関係を確認、形成する処分、裁決に関する訴訟で、法令の規定(個別法)によりその法律関係の当事者の一方を被告とする訴訟 実質的当事者訴訟は、公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟
具体例・・・
・土地収用における収用委員会の裁決において、損失補償額に争いがあり、土地所有者が起業者との間でその増額を求めて争う訴訟=形式的当事者訴訟
・無効な懲戒免職処分を受けた公務員による地位確認訴訟=実質的当事者訴訟
・日本国籍を有することの確認訴訟=実質的当事者訴訟
・選挙権を有することの確認訴訟=実質的確認訴訟
・最高裁裁判官国民審査権を有することの確認訴訟=実質的当事者訴訟
・憲法29条3項に基づく損失補償請求の訴訟=実質的当事者訴訟 ※憲法29条3項 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。
【当事者訴訟の規定】
出訴の通知:当事者間の法律関係を確認し、または形成する処分、または裁決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものが提起されたときは、裁判所は、当該処分または裁決をした行政庁にその旨を通知するものとする(39条)。
出訴期間:法令に出訴期間の定めがある当事者訴訟は、その法令に別段の定めがある場合を除き、正当な理由があるときは、その期間を経過した後であっても、これを提起することができる(40条1項)。
準用条文:15条(被告を誤った訴えの救済)の規定は、法令に出訴期間の定めがある当事者訴訟について準用する。 23条(行政庁の訴訟参加)、24条(職権証拠調べ)、33条1項(判決の拘束力)、35条(訴訟費用の裁判の効力)の規定は当事者訴訟について、23条の2(釈明処分の特則)の規定は当事者訴訟における処分または裁決の理由を明らかにする資料の提出について準用する(41条1項)。 13条(移送)の規定は、当事者訴訟とその目的たる請求と関連請求の関係にある請求に係る訴訟とが各別の裁判所に係属する場合における移送に、16条から19条まで(請求の客観的併合、共同訴訟、第三者による請求の追加的併合、原告による請求の追加的併合)の規定は、これらの訴えの併合について準用する(41条2項)。 ・・・わかりづら~w
教示:行政庁は、当事者間の法律関係を確認しまたは形成する処分または裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものを提起することができる処分または裁決を書面でする場合には、当該処分または裁決の相手方に対し、①当該訴訟の被告とすべき者、②当該訴訟の出訴期間を書面で教示しなければならない(46条3項)。
民衆訴訟、機関訴訟
客観訴訟に分類される
民衆訴訟:国または公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するもの(5条)。 例えば、住民訴訟(地方自治法)、当選無効訴訟(公職選挙法)など
機関訴訟:国または公共団体の機関相互間における権限の存否またはその行使に関する紛争についての訴訟(6条)。 例えば、国が地方に関与したことについての訴訟(地方自治法)など
当事者訴訟の定義の言い回しがダントツにわかりづらい・・・
形式的当事者訴訟の例(土地収用法のやつ)と、実質的当事者訴訟の例(地位確認訴訟、国籍確認訴訟、選挙権確認訴訟、国民審査権確認訴訟、損失補償請求訴訟)だけを覚えてなんとかならないかなぁ・・・
